コラム

触れることの大切さ

2018年12月27日

発達障害のお子さんの認知や感覚の発達は、遅れて来ることもあったり、次の発達段階に
移行するまで長い時間がかかったりする場合があります。
ベビーマッサージ流行っています。


あれはとても大切で親子の愛着形成に役立ちます。
赤ちゃんへの触覚刺激が愛着形成を促すのです。
しかし、発達障害のお子さんの場合はその時期にその感覚が育たないお子さんも多くいま
す。


そしてその感覚の発達が2 歳になるかもしれないし、10 歳、20 歳に来るかもしれません。
しかも本当なら数ヶ月で成熟するのが数年に渡り続くこともあります。
発達障害のお子さんの身体の成長と認知の発達は一緒ではないということです。
発達障害のお子さんによく聞くのが「小学校1 年生になってもベタベタしてくるんです」
とか「小学校5 年生なのにベタベタ触るんです」というものや逆に「触られることを極端
に嫌います」と言う相談。


一見真逆の相談なのですが、実は同じ相談なのです。
そういったお子さんの中には赤ちゃんのとき「泣き」が激しかったり、抱っこしてものけ
ぞる、嫌がるなどがあったお子さんが多いのです。


その感覚が発達して触覚刺激で愛着を求めるようになる場合もありますし、
なかなかその部分が発達せず、10 代になってやっと発達する場合もあります。
そしてそれは個人差があり、いつその症状が出るのか?いつ終わるのかは全く誰にもわか
らないのです。


しかも保護者自身が理解している方が少ないのも問題です。
赤ちゃんのときはベビーマッサージがいいと積極的に習おうとするのですが、のけぞった
り嫌がったりするので保護者たちは困惑します。


体が大きくなってきて子どもがベビーマッサージの刺激を欲するようになったときには、
保護者に「ベタベタしないで」と言われる訳です。


要するに親子間でのズレが生じるのです。
訪れる時期、期間等定型発達とは違いますし、子どもの認知発達の成長は
体の見た目年齢では確認出来ないため親も迷ってしまいます。


大きな体の子どもにベビーマッサージをするのは、見た目にもとてもいいものではないと
思うのでしょう。
女の子の場合は誤解を与える可能性がありますし、男の子にでも大きな体をベタベタ触る
のは抵抗が出るでしょう。


そこで、体が大きくなった子どもの触覚刺激を満たしてあげるためにヨガやストレッチな
ど親子で触れ合える機会を設けることを私は薦めます。


小学校や中学校になるとつい親は子どもの体に触れることより、学習の方に目が行ってし
まい、身体発達に眼が行かなくなってしまいます。


あんなにベビーマッサージを一生懸命やり、身体発達が学習の基盤だと言っていたことを
保護者たちは子どもの見た目に惑わされ忘れてしまったり、学校のカリキュラムに合わせ
るよう求められるので、子どものペースを守りたくてもやりづらいのです。


そして学習のほうが大切だと勘違いし未発達な彼らに学習を身に着けさせようとします。
例えば、2 歳、3 歳の子に足し算引き算を教えてできるようにさせようとするわけです。
周囲が子どもの身体年齢にあわせて対応しようとすると子どもの心や精神が追いつかず疲
弊したり二次障害になってしまうケースが多くあります。


保護者だけでなく、学校の対応、社会の対応なども全てです。
年齢が10 歳でも18 歳でも触覚的に求める場合は、やっとその部分が成長してきたのだと
言うことを理解し、愛着形成のためのマッサージが必要な場合、親子で一緒にヨガやスト
レッチなどを取り入れ、マッサージをすることをおすすめします。

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